子どもがうつ病なのか一時的な憂うつ気分なのかの違い

憂うつな気分が強く長く続く(=抑うつ気分)

嫌なことや悲しいことがあれば、誰で憂うつな気分になって落ち込みます。
それでも、憂うつな気分の原因の元が解消されたり、時間が経ったりすれば、元気になっていきます。

 

ところが、うつ病になってしまうと、憂うつな気分がとても強く、いつまでも長く続きます。
そのため、勉強はもちろん、遊びすらやる気が起こらなくなり、日常生活に支障をきたしてしまいます。
このような状態を、「抑うつ気分」といいます。
その他、抑うつ気分と憂うつ気分では、次のような違いがあります。
抑うつ気分があると、うつ病の可能性が非常に高くなります。

 

抑うつ気分と憂うつ気分の違い

抑うつ気分 憂うつ気分
うつ状態の強さ 強い。ひどくふさぎ込む。妄想が激しい。 弱い。いくらかは現実的である。
うつ状態の期間 2週間以上、長く続く。 時間が経てばなくなる。うつな時もあればそうでない時もある。
うつ状態の変化 喜ばしいことがあっても、気分は変わらない。 喜ばしいことがあると、気分が少し良くなる。
日常生活 それまでのような生活はできない。 それほど影響しない。
勉強や趣味や遊び 興味がなくなり、ほとんど手につかない。 やっていると気が紛れる。
対人関係 人と合うのを嫌がる。 人と合っていると気が紛れる。
1日の気分の変化 朝は症状が重く、夕方から比較的元気になる。(=日内変動)元気になったからといって無理をすると、また翌朝がつらいという悪循環に陥りがち。 それほど変化はない。
自殺の恐れ 自殺願望を持つことが多く、実際に命を絶つ人もいる。 自殺する気持ちまでにはなりにくい。
薬物療法 効く 効かない

子どもがうつ病なのか一時的な憂うつ気分なのかの違い関連ページ

うつ病は「気のもちよう」では治らない
うつ病は気の持ちようでは治りません。病気ですから適切な治療が必要です。
子どもはどうしてうつ病になるのか?
どうして子どもはうつ病になるのでしょうか?そのメカニズムと子供ならではの原因を紹介します。
うつ病の症状は心と体に現れる
うつ病の症状は心と体に現れます。どのような症状が現れるか示します。
子どものうつ病の特徴
子どものうつ病は大人のうつ病と比べて、きっかけや症状が違うことがあります。子どものうつ病の特徴を紹介します。見逃さないようにしましょう。
うつ病になりやすい子どもの環境
どのような環境で育つ子どもがうつ病になりやすいのでしょう?うつ病になりやすい危険因子、傾向を示します。
カフカに学ぶうつになりやすい親との関係
文豪カフカは遺した手紙の中で父親との確執を著しています。子どものうつ病の原因対策の参考になるかと思います。
スキンシップが少ないとうつ病などの心の病を引き起こしやすい
幼児期と学童期にスキンシップが欠落して育つと、うつ病などの心の病を引き起こしやすいと言われています。